秋の風景を愛でる余裕を与えてくれることなく初冬を思わせる寒さを感じさせた本年の秋でしたが皆様、体調を崩されることなく元気でお過ごしでしたでしょうか?

私は10月29日から1週間、台湾に行ってまいりました。
なぜこの時期に旅なんだ?
なぜ台湾なんだ?
という声もあると思います。
理由は以前台湾に行ったときの政権は民進党政権でした。
国民党政権になって国民生活がどう変化したのか?
それを見て確かめたかったのがひとつ。
二つ目は理由が重なりますが台湾には日本でいう首相官邸に当たる総統府が一ヶ月に一日、外国人を含む一般人に開放される日があります。
この日は総統が就任する際に宣誓を行う部屋や、総統と各国首脳等の来客が面会する応接室なども見学でき、普段は撮影禁止の総統府ですがこの日は撮影もできます。
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国民党政権になってから民進党政権と比べどう自国をPRしているのか?見比べてみたかった気持ちがありました。
三つ目は今、世間を騒がしている自称愛国陣営の市民団体、またその支持者が嫌韓ブームと称し朝鮮民族、風習文化=すべて悪、支那民族、風習文化=すべて悪と叫び断交、外国人廃絶を訴えていますが私はこの意見には賛同しておりません。
断交とは文字通り、交流を断ち引きこもる事です。
彼らは良く【国益】と口にしますが国益は堂々と国際社会とやりあい、日本に利益を引っ張ってくることではないでしょうか?
もし断交したら外交交渉も困難になります。
交渉もできない状況で他国から利益を日本に持ってこれるのでしょうか?
この疑問を感じているときに蜷川正大先生の著書である「師・野村秋介」の中の一文を読み、感銘を受けました。

「日本から外国を眺めるのではなく、外国から日本を見つめることも大事だということを・・・」

前記の通りほかにも理由がありましたが、この言葉を胸に抱き日本を飛び出したことは否定いたしません。

日本には英霊を祭る追悼施設としまして靖国神社がございますが台湾にも忠烈祠という英霊を祭る追悼施設がございます。
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なぜ台湾の英霊が祭られている追悼施設に訪れたのかと言いますと、戦後ずっと英霊施設でありながら悪者扱いされ、首相や閣僚が参拝しようとするだけで中国や韓国、またその国のスポークスマンに成り果てたマスメディアから批判される日本の英霊追悼施設、靖国神社を今一度、別の視点から見つめたく思ったのが理由です。

忠烈祠は中華民国国防部が管轄し陸軍、海軍、空軍の三軍から選び抜かれたエリート兵が衛兵として英霊を守っています。
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衛兵が交代で大門と大殿の守護しているのですが、任務に就いたら最後、1時間は微動もできず、まばたきも控えるよう指示されるとのこと。そのため国防部のお世話係が側に控え、衛兵の汗を拭いたり制服のしわを直したりしています。
私は軍隊をヒーローのように賛美したりするつもりはありませんが、国家が英霊に対し敬意を表し軍が英霊を守るという形は日本も見習うべきではないかと思います。

国家が英霊に敬意を持たなければどうやって国民の心に英霊に感謝し敬意を持つ心を持たせることができるのでしょうか?
英霊の一人一人の犠牲があって私たちの今の人生、生活、そして日本の伝統や文化が現在まで存続していることを心に刻まねばと改めて感じました。
その為には日本国家も今までのような他人事は改める必要があるのではないでしょうか?

台湾では夜や早朝に閉店後開店前の店舗前や大通り交差点などで屋台が出ます。
スペース有効活用としては合理的ですね。
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しかし訪問の旅に数が減っていく、また台湾料理とは別の外国料理店が参入して昔からある台湾屋台料理が姿を消して行っています。
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台湾には今回で4回目の訪問で滞在日数を数えると約一ヶ月になりました。
今回もビル建設工事がいたるところで行われておりました。
開発や海外企業の進出が活発で訪問の度に進化していく街並み。
しかし同時に失われていくものも多くあるのではないでしょうか?

訪問の度に訪れるお店や屋台のかたの元気な姿を見かけると懐かしく嬉しい気持ちになりますが姿を見かけない方や無くなった店も多々ございました。
進化は快適をもたらしますが快適だけが私たちの豊かさや幸福の指標、パロメーターでしょうか?
昔からある台湾の良き習慣、民衆文化は失う事なく、いつまでもあり続けて欲しいと感じた旅でありました。
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次に来るときはまた、新たな街が生まれ今あるものが失われていると思います。
まさに旅は一期一会
食べた食事、寝たベッド、歩いた街、そして出会い、言葉や心を触れ合い親切にしてくださった多くの台湾の方々。
次また再会できるとは限らない。
台湾での出会いに対し深く感謝し再会を願いながら帰国した次第であります。

我愛 台湾! 再見!
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