東京都議会議員選挙が終了しました。

今回の自民の大敗を自民党関係者や支持者敵対左翼サンやマスコミの妨害や陰謀(本当に保守サンは陰謀論が好きですね~笑)と言っているようですが私はそうは思いません。

都議会を牛耳り、慢心を極め自省もなく、有権者の目も恐れぬ傲慢な振る舞いに対する有権者の裁きではないのでしょうか?
小池都知事が初登庁時に出迎えもせず、高圧的な言動の数々は幼児さながらの幼稚さを自ら社会にPRした格好になりました。

考えてみてください。
このような行為が称賛される行為ですか?
応援支持した有権者がこれを見て支持したことに胸を張れますか?
彼らのやった行動は自分を支持してくれた有権者の顔に泥を塗った愚行そのものです。

最近自民党議員の不祥事が多発しています。
実際本人の責任なんですが、資質を問うとか言う以前に自民党はしっかり議員に対して教育を施しているのか?と感じざるを得ません。

まず自民党の組織が歪んでいるのではないでしょうか?
普通組織には人材がベテラン、中堅、若手とバランスよく備わっていてはじめて機能するわけですが、自民党は2つのポピュリズム選挙、2009年の下野した敗北と2012年の政権奪還選挙に振り回された結果、本来ベテランと若手の橋渡しを行い、若手の育成を担い、ベテランの後を引き継ぐ役割の中堅を失い、ろくに教育を施していなく、経験も乏しい新人が増大した結果、教育者が欠乏し教育が行き届いていない数が多い新人を重用せざるを得ない事が不祥事の要因ではないか?と私は感じます。

何故重用されたかを新人議員が自ら分析、理解せず、増長して勘違いをした結果、馬脚を現し不祥事を引き起こす。
これが今の自民党の姿ではないでしょうか?
このような人材バランスが歪んだ組織は腐敗し瓦解するのは社会で証明されています。

自民党関係者は資質が無いとか言って本人に責任を押し付ける前に自分の教育不足を猛省すべきではないのでしょうか?
ここを早く認識し改めないと地方組織だけでなく中央組織も腐って滅びるのではないですかな?

参照記事:稲田朋美防衛相に自民党からも資質を問う声 就任以来失態が続く
http://news.livedoor.com/article/detail/13266775/


ここで歴史書からの警鐘をご紹介させていただきます。
中国古典【貞観政要】ではこのような問答が出てきます。

ある時、唐王朝二代目皇帝太宗が重臣に尋ねた。
「国を維持していくことは困難であろうか、容易であろうか」

「極めて困難であります」
魏徴が答えたところ、太宗が問い返した。
「優れた人材を登用し、よくその者共の意見を聞き入れれば、それでよいではないか。必ずしも困難であるとは思えんが・・・」

魏徴はこう答えている。
「今までの帝王をご覧ください。国の経営が危うくなったときは優れた人材を登用し、その意見に耳を傾けますが、国の基盤が固まってしまえば必ず心に緩みが生じます。そうなると臣下もわが身第一を心得て、君主に過ちがあってもあえて諫めようとしません。こうして国の政治は次第に下降線をたどり、ついには滅亡に至るのです。昔から成人は【安きに居りて危うきを思う】と言われてきたのはそのためです。国が安泰な時こそ心を引き締めて政治にあたらなければなりません。それで私は困難であると申し上げたのです。」


注釈:安きに居りて危うきを思うとは?

~春秋左氏伝より~
危険が目前に迫っているときは誰だって用心するし、危機感を持って事に当たるものです。
しかし、安泰な時から常に危機感を持ち、つねに危険に備える事が大切だ。
という意味です。

成功する人や良いリーダーとは、常に危険に備えているから、被害を未然または最小限に抑えることが出来るんですね。( ..)φメモメモ

安泰な時、好調な時こそ一層気持ちを引き締めて事に当たれと言っているわけですがこれがとっても難しいのが歴史が証明しています。
失敗した例が同じ唐の玄宗皇帝です。
彼も即位直後は緊張して政治に心を傾け、その結果「開元の治」と呼ばれる隆盛の時代を築くことに成功しましたが、いつしか政治に飽きて美女楊貴妃に溺れ、ついに国を滅亡させる愚を行っています。

話を日本に移します。
野党時代の自民党は国民の目に恐怖し、国民の信頼を得られるような政治姿勢をとっていましたが、政権を奪回してから野党の堕落による選挙での国民の目に対する恐怖が薄れ、公約を守らなくても権力が保証されるといった慢心がますます言動不一致を加速し、傲慢不遜な言動が表に姿を現し、有権者の心離れを引き起こしたのが今回の都議選の敗北の真の原因だと私は分析しています。
東京都議会議員は明らかに傲慢な姿勢を見せていた。

ある記事で「今回の東京都議会議員選挙の自民党候補の街宣を見てきたけど、応援のマイクを持った人が『国政が悪いんです。安倍首相が悪いんです』と言っていた」
と書いてありましたがハァ?と思いましたね・・・

評判を落としたのはマスコミの前で小池知事に悪態をつき、子供じみた意地悪をして悦に浸った自民党都議会議員ではないですか!

本人たちが忘れているようですので言わせていただきます。

舛添前知事を押したのは自民東京都連です。
当時の都議会最大与党は自民党です。
舛添問題の時、自民東京都連は何か責任を取りましたか?


本来議会は権力者(知事)の行いを監視し、ときには批判し、間違った道を歩ませない責務があります。
しかし自民党都議会は舛添知事の公私混同疑惑問題を何ら追求することなくあのような行いが起こってしまった。
これは都議会議員の職務怠慢でもあったのです。

そのくせ舛添辞任後の都知事選候補者擁立時
自薦でなく我々が推したい人を(文句あっか!この野郎!)」
とかしゃあしゃあと言う始末・・・。

自分らの責任は全く感じていないのは議会の責務に無知だったからでは?と勘ぐってしまいます。

自分らは都政を牛耳っている特権階級の権力者だという勘違いで凝り固まっていたのでは?と感じます。


その結果が小池知事に対する子供じみた態度になって表れたのでしょう。
自民党関係者各位はここに視点を置かず、反省もせず、なんでも敵対左翼とマスコミの責任にしていたらますます有権者の心が離れていくのと違いますか?

自民党関係者やその支持者サン達はそこを大いに考え、猛省するべきなのです。